Mac Pro 2009を改造してみた:ストレージ交換編

こんにちは。

前回に続き、Mac Pro Early 2009(以下Mac Pro E2009)の延命改造の記録です。
これまでCPUとメモリの交換をし、性能向上の主要タスクを終えました。

プロセッサはデュアル3.46GHz、メモリは96GB

次は、OSを入れるストレージの交換です。

CPUとメモリの強化で処理能力は2倍以上に向上しましたが、データの転送速度はストレージを変えないと劇的な改善は見込めません。


 M.2の存在を知る

改造に至るまでに、事例を数多くチェックしてきました。そこで、M.2という存在を知る事になります。

なんだこれは。

調べていくと、SATA SSDよりも高速な次世代ドライブと知り、興味が湧いてきました。これにOSを入れることで、システムの起動からアプリの起動まで高速になります。

M.2の詳細はこちら

注意点

  • M.2単体ではMac Pro E2009に装着不可、アダプター必須
  • Mojaveインストール時のファームウェア更新が必須

上記2点をクリアすることで、M.2がOSの起動ディスクとして認識します。また、1度でもこのファームウェアを更新すれば、ひとつ前のHigh SierraでもM.2でブートできるそうです。

ファームウェアは滅多に更新しないので、その時の様子を録画してみました。電源ボタンを5秒ほど長押し、電源ランプが点滅したらボタンを離します。

聞き慣れないビープ音が不気味ですね。

毎度ファームウェア更新時に、なぜかディスクトレーがぺろーーんと出てきます。


CPUメモリが最強なら、システムストレージも最強でいく!

ここまで最強の改造をしているので、ここで妥協をしてはいけない。そう考え、どの製品にするかいろいろと調べました。結果、以下の2点をポチりました。購入当時は512GBで8,300円程と、他と比べてもかなりお安くなっていましたが、執筆時点では既に品切れ。

スペック比較

  • SATA SSD (SAM28GM25S)
    • 容量:128GB
    • データ転送速度読み出し:220MB/s,書き込み:200MB/s
  • M.2 (ESD-GMIA0512G)
    • 容量:512GB
    • データ転送速度読み出し:3400MB/s,書き込み:2000MB/s 


桁違いの性能!10倍以上の速度差がありますね。

ただ、Mac Pro E2009ではシステムの制約上、2000MB/s以上の速度が出ないです。
古い機種だから仕方ないですね。



では交換作業です!

想像以上に小さい。薄っぺらいヒートシンクも付属

M.2をMac Pro E2009に挿すためのアダプター

なぜか浮いちゃう

付属の精密ドライバーでネジ留め

SATA SSDからM.2 SSDへ交換します
小さくても容量アップ、スピードアップ!

SATA SSD、M.2 SSD(丸で囲んである箇所)、USB3.0の順で挿しています
スロットが余っていたのと移行作業のため、当面は両方のSSDを運用

設置面積が薄くて小さいので、内部のエアフローが乱れにくいのも良さげです。

以上です。

メモリ交換作業に次いで簡単でした。

データ転送速度は最大196倍に向上!

読み書きのスピードテストを実施した結果、次の通りです。

交換前:SATA SSD

交換後:M.2 SSD

期待通りの性能を発揮してくれました。

システムからアプリまで、起動速度に直結する読み込み速度は6.9倍にブースト!

そして、書き込み速度は196倍にブースト!

これは、交換前の SSDが遅すぎたこともありますが、数値から見ても明らかな速度向上となったので良しです。

元のSSDはLionと名前が付いているので、おそらくその時に購入したと思います。調べると、2011年リリースのMac OSだそうで、相当古くて劣化も進んでいたのでしょう。

このテストでは残容量のバラつきもあって同一条件ではないのですが、いずれにしても体感できるほどの速度向上が見込めそうです。


2パーティションにし、High SierraとMojaveにリネームして運用
APFSなので容量が効率的に可変します

これでMac Pro E2009、ついにMojave

Mojaveでグラフィックがバグる

ダークモードだわーいと浮かれていましたが、現実は残酷でした。

グラフィックがバグるのです。画面上にノイズが出たり、画面を移動した時に残像が出たり、酷いものでした。分かりづらいですが、その時のキャプチャを貼っておきます。


事前に調べていたので想定済みですが、今使用しているNVIDIA Quadro 4000 のビデオカードのドライバーがMojaveでは提供されておらず、性能が発揮できないわけです。一応、このOSの動作条件のMetalには対応しているので、システムの起動とグラフィックの描画はできます。

High Sierraでは不自由なく使えるので、今装備しているビデオカードは性能面でも必要充分です。ただ、大人の事情でMojave以降ドライバーが提供されなくなり、かつアップル側からNVIDIA製のビデオカード排除の方向に進んでいることから、オワコンとなりました。

ここにも詳しく書かれています。

そのため、High SierraとMojave両方使える環境にしたわけです。


ただ、ここでも問い詰めます。


最強を目指すのに、OSもビデオカードもお古でいいのだろうか?と。

High Sierraまでは快適に動作

ビデオカードの交換を決意(エサにも釣られて)

2020年4月時点ではHigh Sierraでも充分使えますが、過去の法則からこのOSが年内でサポートが切られるリスクが高いです。するとセキュリティー面でも不安ですし、せっかくMojaveでも不自由なく動作できるスペックを整えたので、ビデオカードの買い替えも検討し始めました。

そして、High SierraだとFinal Cut Pro X等のアップル純正アプリの最新版にアップデートできないことが、買い替えの決め手となりました。


それ以上に、ビデオカード買い替えの最大の決め手は、
au PAYの誰でも!毎週10億円!もらえるキャンペーンでした。

まんまとエサに釣られたわけですw

これは当時、20%も還元されるキャンペーンでしたので好機到来です!


タイミング、大事ですよね。


次回はMojaveを快適に使うため、ビデオカードの交換をします。

改造はようやく折り返し地点を通過、まだまだ続きます。


最後までお読み頂き、ありがとうございました!